2018年10月15日
むちうち(頚部捻挫)の後遺症が残り、後遺症の等級認定をしてもらうには、基本的に5つの条件が必要です。
・継続的に病院に通っていること
・事故の程度が一定以上であること
・症状が一貫していて連続性があること
・自覚症状が証明できること
・症状の程度が一定以上であること
以上の5つです。
1.継続的な病院への通院
等級の認定を得るにあたり、何日の通院日数が必要である、という明白な基準があるわけではありません。
しかし、通院した通算の期間が6ヶ月以上であること、または、通院した実日数が100日程度であることが目安と言えます。
それらの条件を満たした場合でも、後遺症を認定されないことがあるので、注意が必要です。
通院期間6ヶ月以上でも、その頻度が数週間に1回くらいのケースでは認められないことがあります。
また、事故から1,2ヶ月経って通院がスタートしたケースでも、認められないことがあります。
病院に、6ヶ月以上通い続けたり、100回も行ったりする場合は、よっぽど、痛いのだろうと考えられます。
そのため、継続的な通院が必要となります。
2.事故の程度が一定以上
後遺症認定されるためには、その後遺症が交通事故に基づくものであるという、
事故と後遺症との因果関係を証明する必要があります。
そして、むちうち(頚部捻挫)は、ぶつかったときの衝撃により、生じるものです。
そのため、一定程度強い衝撃が生じる事故でなければ、
交通事故により後遺症として認定されるような症状が残るとは通常考えられないため、
一定程度以上の事故であることが求められます。
事故の程度を判断する資料としては、事故車両の写真や修理見積などが考えられます。
一定がどの程度とはっきり決まっているわけではないですが、
とても低速度による追突事故、対向車両と擦った程度の衝突事故や修理費が低額の場合には、
後遺症として認定されない可能性が高いです。
3.症状の一貫性と連続性が必要。
むちうち(頚部捻挫)の場合、「画像所見」や「神経学的検査」などから、
残存する症状を医学的に証明できないことも多いため、
後遺症の認定判断には、被害者の治療経過が重視されます。
そして、被害者が受傷直後から一貫して同じ症状内容を主張し、
その症状が連続していれば、後遺症を判定する調査事務所も、
残存する症状が事故によるものであろうとして、後遺症を認定する方向の判断に傾きます。
一方、事故直後はむちうち(頚部捻挫)の症状として左側の頚部痛のみを主張していたにもかかわらず、
数か月以上経ってから両側の頚部痛を主張した場合、
その症状は、事故以外のものが影響しているのではないかと疑われてしまいます。
また、受傷後に生じていた痛みが一旦消えたが、それから数か月後に再度痛みが生じた場合や、
気圧が低い日のみ痛みが生じるなどの場合も、症状が連続しておらず、
事故以外のものが影響していると判断されることがあります。
確かに、気圧の変化や精神状態が症状に影響することはありますが、
後遺症は診断書などの書面のみで判断されてしまうため、お医者様には安易に痛みがなくなったとは伝えず、
天気の悪い日は特に痛みが強くなるというような表現で診断書に記載してもらうなどの配慮が必要です。
4.自覚症状が証明できること
確かにむちうち(頚部捻挫)は医学的に証明できないことも多いですが、
全く証明できる方法がないわけではありません。
むちうち(頚部捻挫)による後遺症の自覚症状を医学的に証明する方法としては、
「画像所見」を示すことや「神経学的検査」の結果を示すことが考えられます。
「画像所見」とは、レントゲン・MRIやCTなどの画像を用いて患者の症状やその原因を医師が判断することです。
むちうち(頚部捻挫)の場合、MRIを撮影し、頚椎や脊髄、またはその付近の神経根を圧迫していることが確認できた場合、
その画像はむちうちの自覚症状を医学的に証明する有力な医学的所見といえ、後遺症が認められる可能性が非常に高まります。
「神経学的検査」とは、
画像だけでは判断しかねる神経症状についても医学的に証明するための様々な検査をいいます。
むちうち(頚部捻挫)による神経症状を判断するための神経学的検査には様々なものがありますが、
代表的なものにスパーリングテスト・ラセーグテスト・知覚検査・深部腱反射テスト・筋萎縮検査などがあります。
スパーリングテストとは、
頭を傾けて下方に押し付けることで頸髄付近の神経根の出口を狭めるテストを言います。
神経根に障害がある場合には、その神経根を支配している領域に放散痛・痺れが生じるため、
それにより頸髄付近の神経根の障害の有無を判断できる検査です。
ラセーグテストとは、
患者を仰向けに寝かせた状態で、片脚を上に挙げていくテストを言います。
神経根に障害がある場合には、その神経根を支配している領域に放散痛・痺れが生じるため、
それにより腰髄・仙髄付近の神経根の障害の有無を判断できる検査です。
知覚検査とは、
皮膚の触覚や痛覚の感覚に異常がないかを専門の器具で確認する検査のことを言います。
深部腱反射テストとは、
むちうちの症状が発症している各神経が支配している箇所を叩き、
その反応を診ることで、脊髄や神経の異常を確認する検査のことを言います。
筋萎縮検査とは、
両方の腕や足の周径を計測する検査です。
腕や足の筋肉が萎縮し、痩せ細っていれば、痩せ細っている側の脊髄や、
その付近の神経根が圧迫されている可能性が高いと考えられます。
該当部位を叩くと勝手に腕や足が動いてしまう深部腱反射テストや筋萎縮検査は、自分の意思とは関係なく結果が表れるので、
むちうちによる神経症状を判断するための「神経学的検査」の中でも特に重要視されています。
むちうち(頚部捻挫)の症状といっても、重度なものから軽度なものまであると思います。
口にむちうちと言っても、その症状は様々ですが、
そのむちうち(頚部捻挫)の症状が、 自賠責 保険で用いられている認定基準に、
あてはまる程度の症状でなければ等級認定を受けることは難しいです。
自賠責保険で用いられている認定基準では、
後遺症の等級が1級~14級まで定められており、
等級毎に認定基準が定められています。
残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当する可能性が高くなります。
認定の等級は1級?14級まであるのですね。
むちうち(頚部捻挫)でも1級認定になることがあるのですか?
むちうち(頚部捻挫)による後遺症の認定基準に関しては、一番下の表に簡単に書いてあり、
14級から7級まであるものの、後遺症が認められるとしても、聞いたことがあるという14級認定がほとんどです。
それは、12級以上が認められるためには、少なくとも「画像所見」が認められる必要があるところ、
残念ながら、むちうちの場合には、「画像所見」が認められないことが多いからです。
また、治療しても痛みが残っているという一般的な意味での後遺症があったとしても、
自賠責保険で用いられている認定基準で定められている後遺症には該当しないことも多いです。
もっとも、むちうちで、「画像所見」が認められなくても、14級の後遺症が認定される可能性はあるので、まずは弁護士などの専門家に相談してみるのが良いでしょう。
重要
むちうち(頚部捻挫)の後遺症認定に必要な5条件のまとめ
条件 判断方法
継続的な通院
・通院通算期間が6ヶ月以上
または
・通院実日数が100日程度
・通院証明書
・診断書など
一定以上の事故
・低速度の追突事故や車体を擦る程度の衝突事故を上回るもの
・事故車両の写真
・修理見積など
症状の一貫性と連続性
・一貫して同じ症状内容を主張し、その症状が連続していること
・診断書などの書面
自覚症状の証明
・頚椎や脊髄、その付近の神経根を圧迫していることが確認できた場合
・脊髄や神経の異常を確認できた場合
・画像所見の提示
または
・神経学的検査の結果
一定以上の症状
・後遺症等級(認定14級以上)
・後遺症等級認定に定められている認定基準
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※本記事は厚生労働省認可の国家資格:柔道整復師・鍼灸師 安村嘉晃が監修しています。